Webサイトの運用において、バナーは重要なマーケティングツールです。
しかし、バナーには例えば「スライドバナー」「フローティングバナー」「ポップアップバナー」など、さまざまな種類があり、それぞれ呼び方も実装方法も異なります。
本記事では、Web担当者が知っておくべき主要なバナーの種類を整理し、それぞれの特徴・メリット・デメリット・使い分けのポイントを解説します。
主要なWebバナーの種類一覧
まず、代表的なバナーの種類を一覧で整理します。
| バナーの種類 | 表示位置 | 主な用途例 |
|---|---|---|
| スライドバナー (カルーセルバナー) | ページ上部など | キャンペーン告知 メインビジュアル |
| フローティングバナー | 画面の端に固定 | クーポン 問い合わせボタン |
| ポップアップバナー | 画面中央 | 重要なお知らせ メルマガ登録 |
| インラインバナー | コンテンツ内 | 記事内広告 関連商品 |
| 固定ヘッダー 固定フッターバナー | 画面上部/下部 | ナビゲーション CTA |
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. スライドバナー(カルーセルバナー)
特徴
ページ上部のメインビジュアル部分などに配置され、複数枚のバナー画像が自動または手動で切り替わる形式です。
表示方式
- 横スライド式
- フェードイン・フェードアウト式
- 縦スクロール式
別名・類似の呼び方
- カルーセルバナー
- スライダーバナー
- メインビジュアル / キービジュアル
- ヒーローヘッダー(海外での呼称)
- ローテーションバナー
メリット
- 複数のキャンペーンや情報を1つの枠で効率的に表示できる
- ファーストビューの訴求力を高められる
- 季節やイベントに応じて内容を切り替えやすい
デメリット
- 2枚目以降のクリック率が大幅に低下する(1枚目の約50%以下)
- 自動スライドが速すぎると内容を読み切れない
- モバイルでは操作性が悪くなる場合がある
- ページの読み込み速度に影響する可能性がある
使い分けのポイント
- 複数の重要な訴求を同時に見せたい場合に有効
- スライド枚数は3〜5枚程度に抑える
- 自動切り替えは5〜7秒程度が目安
- モバイルではスワイプ操作に対応させる
2. フローティングバナー(追従バナー)
特徴
画面(ビューポート)に対して固定され、ユーザーがスクロールしても常に同じ位置に表示され続けるバナーです。
CSSの position:fixed で実装されます。
代表的な表示位置
- 右下 / 左下:クーポンバナー、チャットボタン
- 画面下部:モバイルナビゲーション、購入ボタン
- 画面上部:緊急告知、キャンペーン情報
- サイドバー:関連商品、広告
別名・類似の呼び方
追従バナー、固定バナー、スティッキーバナー(厳密には position: sticky とは異なります)、フローティングクーポン、フローティングCTA
メリット
- 常に視界に入るため訴求力が非常に高い
- コンバージョン率の向上に直結しやすい
- クーポンや問い合わせなど「今すぐ行動」を促す要素と相性が良い
- A/Bテストの効果測定がしやすい
デメリット
- サイズや配置を誤るとユーザー体験を損なう
- 「邪魔」「しつこい」と感じられるリスクがある
- モバイルでは誤タップの原因になりやすい
- コンテンツの可読性を下げる可能性がある
使い分けのポイント
- 必ず閉じるボタン(×)を設置する
- 表示タイミングを調整する(スクロール○%以降など)
- モバイルでは特に控えめなサイズにする
- 重要度の高いCTAに限定して使用する
3. ポップアップバナー(モーダルバナー)
特徴
画面中央などにコンテンツの上に重なる形で表示されるバナーです。
背景を暗くする(オーバーレイ)ことで、ユーザーの注意を強く引きます。
表示タイミングの例
- ページ読み込み直後
- サイト訪問から○秒後
- 離脱しようとしたとき
- 特定のページまでスクロールしたとき
- 初回訪問時のみ
別名・類似の呼び方
モーダルバナー、モーダルウィンドウ、ライトボックス、オーバーレイバナー
メリット
- 最も強い視認性と訴求力を持つ
- メルマガ登録やクーポン配布などのコンバージョン獲得に効果的
- 緊急性の高い情報(セール、重要なお知らせ)を確実に伝えられる
デメリット
- ユーザー体験を大きく妨げる可能性がある
- 使いすぎると離脱率が上がる
- モバイルでは特に「邪魔」と感じられやすい
- SEO的にGoogleが推奨していない場合がある
(インタースティシャル広告のペナルティ)
使い分けのポイント
- 本当に重要な訴求だけに限定する
- 初回訪問時のみ表示するなど、頻度を制限する
- 簡単に閉じられるようにする(×ボタン、背景クリック)
- モバイルでは特に慎重に使用する
- 表示タイミングを工夫する(すぐに出さない)
4. インラインバナー(記事内バナー)
特徴
ページコンテンツの中に自然に配置されるバナーです。
コンテンツと一緒にスクロールし、ページの一部として溶け込みます。
配置場所の例
- 記事の段落と段落の間
- サイドバー(サイドバーが固定でない場合)
- 商品一覧の間
- コンテンツの最後(関連商品、次の記事など)
別名・類似の呼び方
コンテンツ内バナー、ネイティブバナー(広告の文脈)、記事内広告
メリット
- ユーザー体験を邪魔しにくい
- コンテンツの文脈に合わせた訴求ができる
- 自然な形でクリックを促せる
- SEO的にもペナルティを受けにくい
デメリット
- 視認性が他のバナーより低い
- スクロールしないと見られない可能性がある
- 配置位置によってクリック率が大きく変わる
使い分けのポイント
- コンテンツの文脈に合った内容を表示する
- 記事の自然な区切りに配置する
- サイズや色使いでコンテンツと差別化しすぎない
- A/Bテストで最適な配置位置を見つける
5. 固定ヘッダー / フッターバナー
特徴
サイトのナビゲーションが画面上部・下部に固定されて表示されるものです。
厳密には「バナー」というよりUIの一種ですが、告知やCTAを含むことも多いため紹介します。
配置場所
- 固定ヘッダー:画面最上部
- 固定フッター:画面最下部
別名・類似の呼び方
スティッキーヘッダー / スティッキーフッター、固定ナビゲーション、グローバルナビゲーション(固定の場合)
メリット
- 常にナビゲーションにアクセスできるため、ユーザビリティが向上
- CTAボタンを常に表示できる
- ブランディング効果が高い
デメリット
- 画面の表示領域を常に占有する
- モバイルでは特にコンテンツの表示領域が狭くなる
- 高さの調整を誤ると圧迫感がある
使い分けのポイント
- ヘッダーの高さは控えめに(PC:60〜80px、モバイル:50〜60px程度)
- スクロール時に縮小表示するなどの工夫も効果的
- 購入ボタンやカートアイコンなど、重要なCTAを配置する
その他の関連用語
オーバーレイバナー
既存のコンテンツの上に重なって表示されるバナーの総称です。
ポップアップバナーやフローティングバナーもオーバーレイの一種と言えます。
リターゲティングバナー
過去にサイトを訪問したユーザーに対して、他のサイトで表示される広告バナー。
実装方法というより、マーケティング手法の分類となります。
レスポンシブバナー
デバイスの画面サイズに応じて、サイズやレイアウトが自動的に最適化されるバナーです。
バナーの使い分けチェックリスト
目的別の選び方
ブランド認知・イメージ訴求
→ スライドバナー(メインビジュアル)
今すぐの行動を促したい(購入、問い合わせ)
→ フローティングバナー、固定フッターバナー
メルマガ登録・重要告知
→ ポップアップバナー(ただし使いすぎ注意)
コンテンツに自然に溶け込ませたい
→ インラインバナー
ユーザー体験を損なわないために
- 複数の固定バナーを同時に表示しない
- モバイルでは特に控えめに
- 必ず閉じるボタンを用意する
- 表示タイミングと頻度を調整する
- A/Bテストで効果を検証する
まとめ
- スライドバナー
ページ上部で複数の情報を切り替え表示。訴求力は高いが、2枚目以降のCTRに注意。 - フローティングバナー
スクロールしても画面に固定表示。CVR向上に効果的だが、UX配慮が必須。 - ポップアップバナー
最も強い訴求力。重要な告知に限定し、使いすぎに注意。 - インラインバナー
コンテンツに自然に溶け込む。UXを損ないにくいが視認性は控えめ。 - 固定ヘッダー/フッター
常に表示されるUI。ナビゲーションとCTAの両立に有効。
Webバナーについては、サイトの目的やターゲットに応じて、適切なバナー種類を選び、効果的に組み合わせることが重要です。
また、用語の統一を行うことで、制作・運用の効率が大きく向上します。
皆様がバナーを制作・運用する上で、少しでも参考になりましたら幸いです。